「やりたいことが見つからない。(p-19)」
宮野公樹:問いの立て方;ちくま新書【番号043】
よくあります。
自分自身も「何がやりたいんだっけ?」とか、「特にそんなにめぼしいものはないです」とか考えていましたし、他人であれば「だから自分探しをしてるんですよ。」とかいう人もいます。ひょっとしたら、もう少しで好きなことが見つかるのではないか、なんて思っている時もあります。
「この種の問いの答えは「やりたいことが見つかること」と思われがちですが、ほんとうにそうでしょうか。見つからないのは「やりたいこと」ではなく「自分」のほうでしょう。(p-19)」
私も、自分自身が何をしたいかということをよく考えてみたことがありましたが、心から自分がしたい事などは想像だけではよく分からず、考えているだけでは当てはめることは困難でした。これは、自分自身がよく分かっていないことなのに、やりたいことが突然、ひらめきのように降ってくるものだと思い込んでいるのではないかと思います。
「自分の外に何かを見つけようとして探索するのではなく、いろんなものを探索しながら、自分の気持ちは何に反応するのかを観察する内なる目が本当に重要だと思うのです。(p-20)」
なるほど。
やりたいことが突然、外から降ってくるのではなく、本を読んだり、他者と話をしたり、遊んだりすることで、自分の気持ちの変化や気づきを通して、なぜ面白いと感じたのか、なぜ嫌な気持ちになったのかなどをキチンと考え、自分の思考を重ねることで自分自身の気持ちを明確にしていく作業が、「やりたいこと」につながる道なのではないかと思いました。
おそらくそのやりとりが、「自分の気持ちは何に反応するのかを観察」することなのだと思います。今の自分は、ラジコンを上手に走らせることが楽しみです。やりたいことは、ラジコンを走らせることです。
参考)宮野公樹:問いの立て方;ちくま新書【番号043】